衝撃・振動の対策に

SORBO®

あらゆる機器類には、程度の差こそあれ、耐衝撃性・耐振動性を考慮する必要があります。
特に、情報・通信機器類にあっては、小型化・軽量化が計られた結果、衝撃並びに振動への対策が必要となってきました。これらは、構造体の工夫により、解決できるものもありますが、もう一つの手段として、防振ゴム等を使用することが考えられます。ここに案内する「ソルボ」は、衝撃吸収に優れた特性を持つ素材です。衝撃・振動対策の手段として、是非「ソルボ」の採用をご検討ください。

Sorbo衝撃吸収
驚異の衝撃吸収力! ソルボの優れた特性

ソルボは分子構造の設計段階で特別の工夫が施されたポリオールとMDIからなるエーテル系ポリウレタンです。従来のゴムとは物性が異なり、特に硬度は通常のJIS(A)では0-25の範囲の超軟質ウレタンであり、Shore(00 Scale)硬度計では、30-70となっています。

衝撃収集特性
5mm厚の各部材を鉄製測定台に乗せ、500mmの高さから錘(28gの鉄球)を自由落下させた時の衝撃加速度を測定し、ソルボSの衝撃吸収率を100とした倍イの衝撃吸収率を下記グラフに示す。
吸収率
振動伝達特性
5mm厚×10×10mmの各部材を錘板(2kg、80×100×15mm)の四隅に取り付け、加振機上に設置し、1Gp-pの振動を与え錘板上に取り付けた振動センサーで、錘板上にどの程度振動が伝達されるかを測定し、下記に示す。
吸収率
損失正接(Tanδ)

一般に、粘弾性体に応力を加えて変形させると、与えられた力の大部分は内部変形のエネルギーとして貯えられ応力の除去に際し、復元の原動力となるが、一部は歪みに伴う、内部の分子移動の摩擦の為に消費され、最終的に熱に変わります。加えられる応力が周期的である場合も同様です。そして、この内部摩擦の大小を示す、値が損失正接(Tanδ)です。振動系の共振点では、この損失正接が大きければ伝達率が小さいことになります。既存のゴムに比べてソルボはこの点に特長があり、下図のように“広い温度範囲で高いTanδ値”を示します。参考までに天然ゴム、ブチルゴム、シリコンゴムを主体とする防振ゴムのTanδ値を見ればその差が明らかになります。

吸収率
吸収率
様々な機器を、振動と衝撃から守ります。

コンピューターをはじめとする情報機器やデジタル家電は、いまや社会に不可欠な存在となっております。特にその構造メカ部分には、衝撃や振動からの対策が求められております。

情報機器
  • CD-ROM、CD-R/RW、DVD-ROM/RAMドライブ等の防振インシュレーターやケース、ディスクトレイ等の制振材に。
  • HDD振動対策、特にノート型PCでの耐衝撃や各種ドライブからの振動絶縁に。
通信機器
  • 携帯電話・スマートフォン、無線等のスピーカーやマイクロフォンの遮振(ノイズおよびエコーリターン対策)に。
  • 液晶・バイブレーターの保護に。
精密機器
  • NC工作機器(HDD搭載)やミニラボ機器、半導体製造設備の防振対策に。
AV機器
  • CD・MDプレーヤー等のインシュレーターに。
  • 車載CD・MDプレーヤーやカーナビゲーション等のダンパーに。
  • 電子ピアノの鍵盤用ストッパー、ビデオカメラ、デジタルカメラ等の制振対策に。
搬送機機
  • 精密機器の搬送・半導体用部品・LCD部品の緩衝に。
機器の形状に合わせて、あらゆる成形が可能です。

ソルボは、液状原料のため、シード形状から特注形状まであらゆる成形が可能です。シート状では薄物から厚物まで標準品がございます。また、特注寸法のカットや特注形状の抜き型まで対応が可能です。

ソルボ硬度比較表
吸収率
仕様
標準ソルボシート 一覧表
厚さ(mm) 厚さ公差 大きさ(mm) Shore 00 硬度
S(30°) M(50°) H(70°)
0.3 ±0.15 100×300
0.5 100×300
0.8 100×300
1.0 100×300
1.5 300×300
2.0 300×300
2.5 300×300
3.0 ±0.3 300×300
4.0 300×300
5.0 300×300
6.0 300×300
7.0 300×300
10.0 ±0.8 300×300
15.0 300×300
20.0 300×300
25.0 300×300
30.0 300×300

※ソルボシートは、表面に粘着性を有しています。

  1. 上記以外の厚さ、大きさの物は特注対象となりますのでご相談ください。
  2. 粘着テープ付及び、非粘着処理品も対応いたします。

品番別物性
項目 品番 022 024 025
  単位 鉛フリー、DOPフリー 耐熱、鉛フリー、DOPフリー 難燃、鉛フリー、
DOPフリー、ブロムフリー
硬度 Shore00 S
(30℃)
M
(50℃)
H
(70℃)
S
(30℃)
M
(50℃)
H
(70℃)
S
(30℃)
M
(50℃)
H
(70℃)
密度 g/cm3 1.38 1.35 1.40
引張強度 kgf/cm2 4.0 7.1 11.2 3.3 5.8 10.9 3.8 5.7 9.3
伸び % 410 350 270 338 290 222 275 268 190
引裂強度 kgf/cm 1.1 1.9 3.2 1.2 1.9 3.0 1.2 1.7 2.3
反発弾性 % 11 14 22 10 17 24 7 13 25
圧縮永久歪
(25%)
                   
23℃×22H % 2.3 1.4 2.2 1.6 2.5 1.5 1.5 1.0 1.3
50℃×22H % 8.5 6.9 7.1 9.7 7.9 6.8 15 11 7.7
70℃×22H % 43.1 33.9 27.4 60.6 52.8 39.1 50 43 34
80℃×22H % 57.8 46.4 39.2 82.3 71.9 60.0 74 63 52
熱時形状変化                    
100℃×22H % 変化なし 変化なし 変化なし 変化なし 変化なし 変化なし 変化なし 変化なし 変化なし
熱時硬度変化                    
70℃×22H % 変化なし 変化なし 変化なし 変化なし 変化なし 変化なし 変化なし 変化なし 変化なし
100℃×22H % 低下 少々低下 変化なし 少々低下 変化なし 変化なし 低下 少々低下 変化なし
注:低下(40〜80%低下)・少々低下(20〜40%低下)
耐熱老化性                    
50℃×14日                    
硬度残率 % 85 96 99 100 100 100 83 92 99
引張強度残率 % 103 116 104 104 104 100 105 119 135
伸び残率 % 92 115 111 97 100 92 110 111 127
70℃×14日                    
硬度残率 % 58 84 96 100 100 100 56 83 97
引張強度残率 % 100 105 108 118 119 97 129 123 162
伸び残率 % 120 116 113 91 94 81 145 115 122
80℃×14日                    
硬度残率 % 49 80 93 93 100 100 53 79 96
引張強度残率 % 94 102 110 124 119 110 110 140 161
伸び残率 % 122 119 118 99 94 90 152 133 138
90℃×14日                    
硬度残率 % 30 70 92 90 86 100 - - -
引張強度残率 % 78 99 103 128 131 117 - - -
伸び残率 % 119 128 121 98 100 93 - - -
50℃×95RH
×14日
                   
硬度残率 % 61 80 93 83 84 94 - - -
引張強度残率 % 89 102 106 107 100 80 - - -
伸び残率 % 120 134 133 122 129 119 - - -
70℃×95RH
×14日
                   
硬度残率 % 24 56 86 70 74 90 - - -
引張強度残率 % 80 94 104 94 97 77 - - -
伸び残率 % 135 155 158 138 146 127 - - -
熱伝導率(λ) JIS K1412準拠(但し4mmt)
35℃ kcal/mh℃ - 0.266 - - 0.288 - - - -
55℃ kcal/mh℃ - 0.266 - - 0.286 - - - -
耐水性
(50℃×72H)
% +3 +2 +2 +16 +14 +10 (質量変化率)
耐油性
(23℃×7日)
% -5 -4 -3 -7 -6 -5 (JIS No.1油 質量変化率)
耐オゾン性   A-4 異常なし 異常なし A-4 A-3 異常なし - A-2 -